ねこまみれ: 8.本屋の猫
主婦で一児の母、 さおりがご案内いたします。
8.本屋の猫・・・・・・・・・原尾有美子
商店街のハズレにある小さな本屋
私、吉野愛未(よしのまなみ)はバイトの募集を見て、この本屋を訪れた。
そこでセンパイに会った。
センパイの名前は あんず ネコだ。
「ネコは苦手ですか?」
と聞かれたが・・
「カワイイです」
と答えた。
この本屋でバイトすることになった。
私、実はネコが苦手・・・
小さい頃、よく祖母の家に遊びに行った
ネコのチヨちゃんがいた。
よく天井の片隅をじっと見詰めていた。
祖母が言った
「ネコはお化けが見えるんだって 」
「愛未ちゃんのことを見ているときは
後ろに何かがいるかもしれない・・・」
それ以来、ネコは苦手な生き物になってしまった。
・・・・・・
センパイはときどきこっちを見ている。
ガラーーーーン とした店内
午前中、客は1人も来ないのか?・・・
そしたら
次々とお客が現れた・・
ガラガラ・
「午前中から開いてるんだ・・ 」
えっ、午前中は閉めてたんだ
「あんずいる?・・・」
ガラガラ・
「あんずちゃーん・・」
「ついでにこの雑誌、買ってくね」
本はツイデかよ!
「あんずーーーーーー」
続々と客が来る。
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グッタリ
暇そうな本屋だと思ったのに・・・
またお客だ・・・どうせ あんず 目当てだろ・・
「この絵本、置いてないかしら・・」
メモを渡される
エッ・・ わかんない ・・ 絵本ってどこどこ
探すふりして
「置いていないみたいです 」
「残念だわ・・ 古本屋にも置いてないし 」
「後で店長に聞いておきます・・ 」
やれやれ、なんてこと・・・
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「センパイ、チョットは助けてよ 」と言ってみた
あんずにメモを見せた
いきなりジャンプ・・・本棚を駆け上り
棚の上で、じっと見詰める・・・
やな予感・・ 何かが見えてる・
もしかして
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あっ 探していた絵本がある。
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さおり注:これも 心温まるおはなし・・
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つづく